引用はどこまで許されるのか

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ブログなどの文章を書くとき引用を用いることがあると思います。

引用とは他人が作った文章や写真などを自分の文章に引いて説明に用いることを言います。では、他人が作った文章や写真などをどのように用いれば良いのでしょうか。

引用の要件

文化庁のWEBページでは次のように説明されています。

Q

博物館の広報誌に美術評論家の記事を掲載したいと思うのですが、当該評論家から記事の中で解説している作品の写真を数点掲載して欲しいと頼まれました.掲載について著作権の問題はありますか。

A

「引用」に該当すれば、美術作品又は場合によっては、写真の著作権者の了解なしに、当該作品又は当該作品が写っている写真を掲載することができます。
「引用」とは、例えば自説を補強するために自分の論文の中に他人の文章を掲載しそれを解説する場合のことをいいますが、法律に定められた要件を満たしていれば著作権者の了解なしに引用することができます(第32条)。この法律の要件ですが[1]引用する資料等は既に公表されているものであること、[2]「公正な慣行」に合致すること、[3]報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること、[4]引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること、[5]カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること、[6]引用を行う必然性があること、[7]出所の明示が必要なこと(複製以外はその慣行があるとき)(第48条)の要件を満たすことが必要です(第32条第1項)。[2]と[3]の要件については、判例で明確になっており、少なくとも自分の著作物と他人の著作物が明瞭に区分されていること(引用部分の明確化)、自分の著作物が主体であり、引用する他人の著作物は従たる存在であること(主従関係)、引用しなければいけない相当の理由があること(必然性)などが必要です。

つまりは引用の要件を満たしていればどのような著作物でも利用できるということです。 

引用の例

例1

東証大引け、続落 欧米株安で銀行株に売り、円伸び悩みが支え

 

 6日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比290円34銭(1.85%)安の1万5378円99銭で終えた。前日の欧米株式相場が金融株を中心に下落した流れを引き継いで、三菱UFJなど銀行株をはじめとした金融株に売りが膨らんだ。円相場が一時1ドル=100円台半ばまで下落し、採算悪化懸念からトヨタなど輸出関連株が売り込まれたこともあり日経平均は501円安の1万5167円まで下げ幅を広げた。その後は円相場が101円台前半に伸び悩んだことが支えとなり、日経平均は取引終了にかけて下げ幅を縮小した。 

出典:日本経済新聞

何年か前、タレント兼株式トレーダーの女性が自身のブログに日経新聞の記事を転用して問題になりましたがこのように引用として用いれば問題になりません。

 例2 

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(C)藤子プロ
出典:ドラえもんチャンネル

これは日本人なら知らない人はいないみんな大好きドラえもんの画像です。WEBサイトには「掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます」という文言が書かれていますが上記の要件を満たしていれば著作権者の了解なしに写真を掲載することができます。

さいごに

他人の著作物を合法的に利用できる「引用」ですが、それでも不満を持つ著作権者によって権利が侵害されたと訴えられるケースがあります。無用なトラブルを避けたければできるだけ引用を用いないほうが賢明かもしれません。