本屋とセレンディピティ

本好きの人が本屋の魅力を語るときセレンディピティ(思いがけないものを発見する能力)の話をすることがあります。街の本屋はオンライン書店とは違い、店内に並べられた本の「見出し」や「帯」から新たな発見が得られると言います。

しかし、私はこの主張に疑問を感じます。たしかに、街を歩けば人や車、広告などさまざまなものを目にしますが、同時に関心のないものは忘れてしまいます。人は脳内で保持すべき情報を選択し、それ以外の情報を捨てているのです。

そのため優秀な書店員がランキングとは関係のない良い本を選んで並べていたとしても、関心がなければそのことに気づきません。

また、大型書店には特定の分野に詳しい店員がいると言われていますが、その話もかなり怪しいと思います。そのような優秀な人物が本屋の店員のままでいるわけがないからです。

本についての助言を得たいのであればオンラインで信頼できる書評家を探した方が良いでしょう。複数の書評家をチェックすれば書店員よりも多くの情報を得られます。

どうしても本屋の形にこだわるのであればVR技術を使い店舗を再現する手もあります。時間をかけて本屋に通わなければならない理由はどこにもないのです。